日本政府は26日に
IWC(国際捕鯨委員会)からの脱退と、
捕鯨の再開を発表しました。

来年7月から約30年ぶりに
領海と排他的経済水域(EEZ)での
商業捕鯨が再開される見込みです。

世界的に反対の声が根強い商業捕鯨ですが、
日本がIWCを脱退して捕鯨を再開することで
どのような影響やデメリットがあるのか、
気になる点をチェックしてみました。

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日本がIWC(国際捕鯨委員会)を脱退した理由

IWC(国際捕鯨委員会)は1948年に
クジラの資源保護と適切な利用を目的に
設立された機関です。

日本は1951年に加盟し、
現在世界で89カ国が加盟しています。

もともとは捕鯨国の捕獲枠を
定めるための組織でした。

しかしながら、米英豪と言った、
以前からの捕鯨国が
捕鯨産業から撤退。

さらには環境保護とともに
動物愛護の機運も高まり、
現在は反捕鯨国がその過半数を締めています。

そして1982年についにIWCは
商業捕鯨の一時停止(モラトリアム)
を決定しました。  

それにより1986年から
商業捕鯨は禁止されましたが、
日本はその翌年から
海の資源量の調査のためという名目で、
主に南極海で調査捕鯨を続けて来ました。

そしてミンククジラやニタリクジラなどは
十分な資源量の回復が確認されているとして
IWCに商業捕鯨の再開を求めて来ました。

にもかかわらず今年9月のIWCの総会で、
商業捕鯨の禁止の継続の必要性と
調査捕鯨が必要ないという決議が
採択されてしまいました。

このようにIWCでは日本のような、
鯨資源の持続的な利用を主張する立場が認められず、
商業捕鯨の一時停止(モラトリアム)の解除が
不可能と判断したことから、
日本はIWCの脱退を決定しました。

IWCを脱退することによりどんな影響が考えられるのか

日本はIWCを脱退して、来年の7月から
日本の領海及び排他的経済水域(EEZ)
に限定して商業捕鯨を再開します。

それと同時にこれまで行ってきて
批判の強かった、
南半球や南極海での捕鯨は行わず、
捕獲量もIWCに準じたものにすると
説明しています。

これにより従来の南極で捕れた鯨の肉は
一切市場に出回ることは無くなります。

一方で日本近海で捕れた鯨の肉が
市場に出回ることになります。

そのため和歌山県太地町などの
従来からの捕鯨の拠点となっていた所は
地域の活性化が期待されます。

日本が南極海での調査捕鯨から撤退することにより
これまで強力に反対してきた豪州やニュージーランドなどは
態度を軟化させる可能性があります。

しかしながら、一切の捕鯨を認めない立場の
欧米諸国はより圧力を強めて来る恐れがあります。

特にシーシェパードなどの反捕鯨団体による
妨害行動がより活発になることも予想されます。

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日本以外にIWCを脱退した国や捕鯨を行っている国はあるの?

1982年にカナダがIWCを脱退し、
1992年にはアイスランドが脱退していますが、
アイスランドは2002年に復帰しています。

日本以外に捕鯨を行っている国は、
ノルウェー、アイスランド、ロシア、カナダ、
デンマーク領フェロー諸島などがあります。

捕鯨は少数民族による伝統的食文化の一環として
行われている国が多く、
反捕鯨国であるアメリカ合衆国でも
少数民族が捕鯨を行うことは認められています。

なおノルウェーでは1993年から商業捕鯨が
再開されていて、
アイスランドでも2006年から商業捕鯨が
再開されています。

ちなみにIWCの加盟国は1990年代は40カ国
ほどで推移していました。

しかしながら2000年代に入ってから、
日本のような捕鯨国と欧州の反捕鯨国との間で
自らの立場をより強くしようと加盟国の勧誘が
積極的に行われました。

その結果現在では89カ国が加盟していますが、
全体としては反捕鯨国が優勢となっています。

日本がIWCを脱退したことによる海外の反応は

日本がIWCを脱退して、
商業捕鯨の再開を発表したことに対しては、
オーストラリアが「極めて失望している」
という声明を発表しています。

オーストラリアとしては、
商業捕鯨だけでなく科学的根拠に基づくすべての
調査捕鯨に反対していく方針を明らかにしています。

またニュージーランド政府も
「時代遅れで必要のない行為」
と日本の捕鯨を強く批判しています。

この他環境保護団体のグリーンピースも
日本政府を批判していて、
鯨の生息数はまだ回復していないため
海洋生態の保全に取り組むべきと
主張しています。

まとめ

日本がIWCを脱退して、
商業捕鯨を再開することは、
日本の伝統的な食文化が守られることから
国内では好意的に受け止められています。

一方で海外の反捕鯨国からは、
環境保護や動物愛護の立場から
日本が強い批判にさらされる可能性が高いです。

捕鯨のような食文化が関係してくる問題は
それぞれの立場により意見が異なる
より典型的なものの一つです。

したがって日本はIWCを脱退したあとも
日本の主張を理解してもらうための努力は
怠るべきではないと思います。

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